2023年原水爆禁止国民平和大行進神奈川県実施要項 2023年1月13日
1.核兵器禁止条約発効を力に「日本政府も参加を」の声・流れを草の根から
-「禁止条約に日本も参加を」の運動と「大軍拡・大増税阻止」のたたかいを、県内すみずみから
広げる2023年平和行進をみんなの力で広げよう-
1958 年 6 月 20 日、原水爆禁止国民平和大行進は、広島の原爆記念碑から 8 月に開かれる第 4
回原水爆禁止世界大会をめざして日本最初の平和行進が出発しました。以来、「核戦争阻止」「核
兵器廃絶」「被爆者救護連帯」をかかげ毎年取り組まれ、今年 66 年目の平和行進となります。
世界には、依然として 1 万 2700 発余の核兵器が存在し人類を脅かしています。その一部が爆
発しただけでも、放射能などの被害に加え、爆発による粉じんが引き起こす気候変動が世界の環
境・農業に大きな影響をあたえ、20 億人が飢餓に瀕するという研究報告があります。
2022 年 1 月 22 日、核兵器禁止条約が発効して2年が経過し、署名国は 92 カ国、批准国は 68
カ国、禁止条約を支持する国は 124 カ国にひろがっています。
この 3 年間、世界中でコロナ感染が蔓延する困難な中での前進です。昨年 2 月に始まったロシ
アのウクライナ侵略に世界の人々は、厳しい批判とともに核兵器使うなの声が沸き起こり、世界
の反核平和の力を示しました。これは、核兵器にしがみつき核兵器禁止条約発効を妨害し新たな
核開発まで進めている核保有国や同盟国の激しい攻撃の中での成果です。
この中で、日本政府は戦争被爆国の道義も責任も投げ捨て禁止条約に反対し発効妨害の態度を
とり、国民と海外諸国から怒りと批判の声が広がっています。さらに、ウクライナ戦争や北朝鮮
のミサイル発射を口実に、「敵基地攻撃能力」保有などの大軍拡を推し進め、その財源を増税で
賄おうというとんでもない「戦争する国づくり」「戦争する国」の道を進もうとしています。
私たちは、戦争する国づくりの道をきっぱり拒否します。
今年は、このような前進の流れと逆流の中で平和行進を実施することになります。被爆から 78
年が過ぎ、被爆者の平均年齢は 84 歳を超えました。被爆者は、いまなお心と体に傷を負って暮
らし、世界のどこでもふたたび被爆者をつくらせないために「命あるうちに核兵器の廃絶」を訴
え続けています。
神奈川県の平和行進は、3 者(県被爆者の会・県生協連など・県原水協など)で「神奈川県平和
行進懇談会」を結成し、自治体の支援と幅広い共同の中で多くの県民が参加しています。被爆者
の願いとよりよい生活と平和を願う県生協連の思いを一つにして平和行進がおこなわれます。今
年もこの原点を踏まえいっそう共同を発展させ平和行進を成功させます。
核兵器禁止条約に日本政府も参加せよ、大軍拡・大増税ノー、憲法 9 条改悪 NO !国際紛争は、
平和外交で解決を」の願いは、2023 年平和行進の大事なテーマです。これらの願いを掲げ、核
兵器廃絶・禁止へのさらなる前進の年にするため、知恵と工夫、共同と連帯を力に神奈川県平和
行進を成功させましょう。
2.2023年平和行進の意義と目標
2023年は、核兵器禁止条約が発効して2年が経ち、ロシアのウクライナ侵略が間もなく1年が経
とうとする事態が進行する中、新しいステージの運動が世界各国、日本国内で始まっている重要
なと年なります。そして、コロナの感染拡大が収束していない中での平和行進となります。
唯一の戦争被爆国の日本が核兵器禁止条約に署名・批准することは、日本はもちろん国際的に
も重要かつ喫緊の課題です。これまで、平和行進が築いてきた自治体と市民との共同を広げ、核
保有国の反核平和団体と連帯し、神奈川県から全国へ、日本から世界へメッセージを発信する平
和行進とすることが重要です。
岸田内閣が進める戦争する国づくりのための大軍拡・大増税の暴走政治を止め、憲法9条にも
とづく平和外交で東アジアに平和を構築することも今年の平和行進の大事なテーマです。
原水爆禁止国民平和大行進は、1958年にたった1人の行動から始まりました。それ以来、毎年
すべての都道府県で被爆者の願いをあつめ、被爆地広島、長崎をめざし歩いてきました。この伝
統は、神奈川県でもいまも生かされています。「歩く」ことにこだわりつつ「平和行進横断幕」
を繋いできた平和行進の歴史と意義を生かし、核兵器禁止条約を力に日本政府に核兵器廃絶の先
頭に立つよう求める圧倒的な県民世論を広げる平和行進にしましょう。
コロナ感染防止対策を取りながら、行進、自治体訪問や要請、駅頭などでのスタンディングア
ピール、宣伝カーの運行、核兵器廃絶への願いを託すペナント普及など、2022 年の成果に学び
成功させます。実施に向けた基本方針は、次の通りです。
(1)コロナ感染防止対策を行いながら、5 月 7 日から 5 月 19 の 13 日間、8 月の広島、長崎をめざ
し「歩く」ことを基本とした平和行進を行います。核兵器禁止条約の発効を力に、「核兵器な
くそう」「日本も禁止条約に参加しよう」「戦争する国づくりの大軍拡止めよう」のメッセー
ジを伝え広げます。「歩かない」平和行動も併用するなど 2022 年の経験をいかしながら、「中
止」はせず、全自治体、全行政区で知恵と工夫を発揮して取組みます。
(2)全市区町村での平和行進を実施し、すべての自治体への協力・賛同・懇談の要請を行います。
(3)被爆体験の継承、被爆の実相普及、被爆者援護・連帯募金など、被爆者と連帯し行動します。
(4)「核兵器のない平和で公正な世界の実現」「日本政府に禁止条約への参加を求める」願いに共
感するすべての運動と連帯します。
3.2023年神奈川県平和行進実施の基本的な考え方と実施方法について
2023 年の平和行進は、核兵器禁止条約発効後の 2022 年の新たな前進とウクライナ戦争の停止
・ロシアの撤退を求め、大軍拡・大増税で戦争する国にしようとする危険な動きを止める平和行
進となります。多くの県民にこの内容を知らせ、声を広げる重要な意義を持つ平和行進です。
国内外の平和と核兵器をめぐる情勢が緊迫し、コロナの感染状況が、5 月 7 日から 5 月 19 日
までの時期、どのような事態になっているか予測は難しいですが、2022 年の経験もふまえ可能
な方法で、次の点を基本的な考え方で実施します。
(1)それぞれの地域で、2022 年の成果と教訓をふまえ、「歩く」を基本にした平和行進をめざし、
話し合いを早期に開始し実施計画を作成し進めます。
(2)全県一律に同じ形の平和行進ではなくそれぞれの地域で自主的主体的に企画立案し実施しま
す。合わせて全県的な連帯や共同の取り組みとなるようにします。県実行委員会は、様々な情
報提や必要に応じて適切に援助します。
(3)これまでの地域日程を基本に企画しますが、日程・行進のコースや距離、内容については、
各地域の実行委員会(他の名称の地域もあります)が決めます。
(4)財政は、地域実行委員会の責任で確保します。なお、困難な地域については、県実行委員会
と協力して進めます。
(5)各地域の計画を全県で共有し、参加を広げるために全県統一チラシを作成します。
(6)自治体への対応は、神奈川県平和行進懇談会としてそれぞれの自治体に協力とメッセージの
依頼をします。これまで地域実行委員会として行っていたところはそのようにします。
(7)昨年同様に全県 13 日間を通しての宣伝カーの配置は、県実行委員会や県懇談会としては行
わないことにします。各地域実行委員会が必要に応じて調達することとします。
(8)コロナ感染状況によって、企画内容の変更が必要な場合もありますので、臨機応変の対応に
留意します。
(9)例年発行している「平和行進記録集」の発行は、発行しないことも含め検討します。
4.日程・コース
5月7日(日)~5月19日(金)を神奈川県の平和行進日程とします。
○六郷土手宮本台緑地での東京都との引継ぎを行うこととして、東京都と調整します。
○静岡県への引き継ぎは、湯河原町で行うこととし、静岡県や地元実行委員会と調整します。
○各地域の「平和行進」は、2019 年までの日程を基本にして検討し決定します。
5.主催・組織
3団体で構成する「平和行進懇談会」が連帯・共同でおこない多くの県民参加をめざします。
○主 催 神奈川県平和行進懇談会・国民平和大行進神奈川県実行委員会
○組 織 ◇神奈川県平和行進懇談会の構成は以下の 3 団体
構成・・・・神奈川県原爆被災者の会
・・・・県民ピースリレー実行委員会(神奈川県生協連などで構成)
・・・・国民平和大行進神奈川県実行委員会(県原水協・神奈川労連などで構成)
◇国民平和大行進神奈川県実行委員会
構成・・・・神奈川労連・新日本婦人の会県本部・神奈川県民医連・神商連・日本共
産党神奈川県委員会・神奈川県平和委員会など約 30 の団体が参加。
◇ 2023 年の実施体制をふまえ、地域の実行委員会や地域の懇談会など地域の実行
委員会の結成して進めます。
6.名称
○全県的総称として「2023年神奈川県平和行進」とします。なお、各地域で独自に「名称」
を検討し決めることもあり、「国民平和大行進」の名称を一律に使うことはしません。
7.2023年平和行進スローガン
多くの市民が理解できるわかりやすいスローガン・呼びかけ・コールの作成に留意します。中
央実行委員会のスローガンの提起を受け、2023 年のスローガンを、後日提案します。
(1)国民平和大行進中央実行委員会(2022 年のスローガン)(参考まで)
核兵器禁止条約の発効を力に、核兵器のない世界へ
禁止条約に参加する日本を実現しよう
◇ 核兵器のない平和で公正な世界を
核兵器禁止条約に日本政府も署名・批准を
◇ 朝鮮半島の非核化、非核平和のアジアを
◇ 国民のいのち、くらし守れ !軍事費を大幅に削減し、コロナ対策、医療、
福祉、教育を充実させよう
「敵基地攻撃」軍拡ノー 9条改憲ノー 平和憲法守ろう
ジェンダー平等の社会を
◇ 沖縄県民の民意を尊重しよう
普天間基地の閉鎖、無条件撤去を
辺野古の新基地建設やめさせよう
◇ 原発再稼働に反対!原発ゼロ 自然エネルギーに転換を
政府・東京電力は、福島第一原発事故被害の全面補償を
◇ 原水爆禁止2022年世界大会を成功させよう
核兵器のない世界のために広島、長崎へ、ともに歩こう
ノーモア・ヒバクシャ、ノーモア・ウォー
(2)神奈川県平和行進懇談会< 2022 年のスローガン> (参考まで)
*ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、被爆者との連帯を強めましょう!
*核兵器禁止条約に日本も参加しよう!
*非核3原則を法制化させましょう!
*日本政府は核兵器廃絶の先頭に立ちましょう!
*核も基地もない平和な神奈川を実現しましょう!
(3)2022年の国民平和大行進神奈川県実行委員会 (参考まで)
□ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、被爆者との連帯を強めましょう!
□日本も核兵器禁止条約に参加しよう!
□「禁止条約参加署名」を大きく広げよう!
□非核3原則を法制化させましょう!
□核も基地もない平和な神奈川を実現させましょう!
□憲法9条改憲をやめよう!
□安保法制を廃止しよう!
□核密約を破棄し、横須賀への核兵器を持ち込みをやめさせよう!
□原子力空母の横須賀母港をやめさせよう!
□米原子力潜水艦の横須賀入港をやめさせよう!
□原子炉修理をやめさせよう!
□横須賀をアメリカの戦争のための出撃基地にするな!
□神奈川県の米軍基地の整理縮小・返還を実現させよう!
□原水爆禁止2022年世界大会に神奈川県から多くの代表を送ろう!
8.具体的とりくみ
(1)宣伝について
〇国民平和大行進神奈川県実行委員会として、「2023 年神奈川県平和行進」チラシを各地域の
独自の計画をふまえ、全県で共有し紹介するものとして作成します。
〇地域単位でのチラシを作成し宣伝することを重視します。
〇各団体としての参加の仕方などの独自の宣伝を強めます。
〇県原水協のホームページ、SNSなどの活用も検討します。
(2)自治体との連帯・共同の取り組みについて
〇自治体ごとの取り組みを重視し協力の申し入れもていねいにおこない、これまでの関係を発
展させます。協力の申し入れは、「平和行進懇談会」としておこなうことを基本とします。
これまでの経過などから各地域の「実行委員会」との連名、単独の要請もあります。
〇各地域で「平和行進懇談会」「地域実行委員会」など可能な限り結成し、地元実行委員会が
平和行進の具体的企画や運営を担い、自治体との折衝も行います。
(3)平和行進時の「日本政府への批准要請署名」について
県実行委員会は署名付きチラシを作成し、全地区に配布し活用します。
(4)平和行進時の自治体への申し入れ活動について
国民平和大行進神奈川県実行委員会(神奈川県平和行進懇談会)として各自治体を訪問し、「原
爆展」の開催、「非核平和行政の推進」などを申し入れを奨励します。なお、この取り組みは、
一律に行うものではなく、地元実行委員会が主体的に検討し行います。
(5)コース確定について
2022 年は 13 日間 60 以上のコース・箇所で平和行進・平和行動が実施されました。2023 年
は、すべての自治体や区役所などを訪問し、首長・区長や議長との懇談やメッセージ、賛助金、
ペナントなどを受け取るよう努力します。各自治体・行政区役所の訪問を重視し、それが可能
な各地域のコースを設定します。
(6)重点日の設定について
コロナ禍での「平和行進」という事態を勘案し、原爆被災者の会、県生協連、労働組合・市
民団体などの意見の聞き適切に設定します。次の日程を基本案として調整します。
※ 2023 年の重点日(予定)
1)東京都の引継ぎ日…………5月7日(日)・・・・・・・・・・・・午後
2)神奈川県庁訪問日…………5月12日(金)・・・・・・・・・・午前
3)大船観音被爆者懇談日……5月15日(月)・・・・・・・・・・午後
4)静岡県への引継ぎ日………5月19日(金)・・・・・・・・・・午前
(7)毎日の各種集会などの工夫について
各地域で、各種集会を重視し、豊かな内容になるような具体化図ります。計画作成にあたって
は、当該自治体担当者と連絡調整を行うようにします。
(8)開催中の情宣と記録集の発行について
13 日間の平和行進中の「ニュース」を適宜発行します。なお、連日の行進の様子や予定連
絡については、「神奈川県原水協HP」などSNSの活用を重視します。2022 年の各コースの
行進の内容・自治体のメッセージや成果が分かる「2022 年平和行進記録集」を発行しました。
まだ在庫がありますので活用をお願いします。
2023 年は、発行について次の諸点を検討して決定します。
・活用の現状(普及が進まない)
・作成の負担と費用(100 頁の記録集を作成する体制の確保、費用対効果など)
・各年の平和行進の結果を残す意義は重要であり、自治体への配布の意義もある
(9)市民へのアピール度アップの工夫と取り組みについて
各地域で、創意工夫します。
9.通し行進者について
全国の通し行進者は、今年配置の方向で検討されています。神奈川県として、通し行進者の配
置をめざし募集します。人数、役割などについては事務局で検討し提案します。なお、通し行進
者とは別に事務局からの担当者を、原則として全コースに配置しる予定です。
10.財 政
(1)2023 年原水爆禁止国民平和大行進神奈川県実行委員会の財政は、参加組織の分担金、協
力金、募金などでまかないます。
◯ 2023 年予算案は、今総会に提案し決定します。その後、事務局が各団体に要請します。
要請は 3 月初旬とし、納入は 4 月初旬までとします。
(2)2023 年神奈川県平和行進懇談会財政は、懇談会に参加する 3 者の分担金と募金でまかない
ます。
○予算・分担金については、神奈川県平和行進懇談会で確認し決定します。
11.2023年原水爆禁止国民平和大行進神奈川県実行委員会の機構
実行委員会は、①総会、②事務局団体会議、③事務局会議を開催し、方針決定、執行をおこな
います。なお、全県的な方針の徹底や経験交流のため、地域原水協の参加も適宜要請し県実行委
員会と連携して平和行進を推進します。
◇事務局団体 (8 団体) ◇役員体制
神奈川県労働組合総連合 実 行 委 員 長 住谷和典(神奈川労連議長)
新日本婦人の会神奈川県本部 副実行委員長 片野 憲二(神奈川県原水協理事長)
神奈川県民主医療機関連合会 副実行委員長 田中由美子(新婦人県本部会長)
神奈川県平和委員会 副実行委員長 ( )
日本共産党神奈川県委員会 事務局長 笠木 隆(県原水協事務局長)
原水爆禁止横浜市協議会 事務局長次長 鈴木 薰(県原水協事務局次長)
原水爆禁止川崎市協議会 々 三井靖広(県原水協事務局次長)