横須賀の核燃料工場(GNF-J)で、ウラン艦接触の事故

申し入れ書を渡す片野理事長
申し入れ書を渡す片野理事長


また起こった横須賀市の核燃料工場(GNF-J)の事故!

  

  6月13日(木)11時39分頃、横須賀市の核燃料製造会社「グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン」(GNF-J)の工場内で、ウラン粉末が入った金属製の容器2つが接触する事故がありました。このような事態が生じた原因は、核的制限値に係るインターロックが作動しなかったために、2缶のウラン粉末缶が接触したと説明されています。
 ウランは一定量以上が集まると核分裂が連鎖的に続く臨界が起こる恐れがあるとされています。今回の接触による核分裂・臨界はなかったと説明されていますが、臨界や作業員への被爆、環境への放射性物質放出の可能性がある作動不良の事象が起きたことに、地元市民はもちろん、多くの県民が不安と憂慮の念を強くしています。
 GNF-Jはこれまでも、火災、放射性廃棄物ドラム缶からの液体漏えい、設備・機器の作動ミスや不具合など幾多の事象・事故を起こしています。このことは、工場が住宅地の中にあること、ひとたび重大事故が発生すれば近隣住民はもとより、おおくの横須賀市民・県民を放射能被害にさらすことにつながります。

 このような事故を繰り返し起こしていることは、GNF-J社に、核を扱っている会社であるという認識・自覚が希薄、不十分であると指摘せざるを得ません。

 東京電力福島第1原発事故の事態・推移は、放射能に係わる事故がどれ程市民生活と環境を破壊するかを如実に示しています。

 

県原水協など4団体が厳重申し入れおこなう


 6月17日、県原水協、県平和委員会、新婦人県本部、非核の政府を求める神奈川の会など9人が、GNF-J社に出向き、「事故原因の究明と安全対策・再発防止についての申し入れ」をおこないました。

 同社の対し強く反省を求めるとともに、次の4点を申し入れました。

1.今回、搬送コンベアにおいて、あってはならないウラン缶の接触が、なぜ起こったの  か、安全 装置がなぜ作動しなかったのか、その原因について明らかにされたい。
2.今後、今回のような事象・事故の再発防止の対策をどう講じているのか明らかにされたい。
3.事故原因と対策が明らかになり次第、その情報を市民に公開されたい。
4.貴社が、横須賀市の人口密集地、臨海地に核燃料工場を立地しているが、事故や地震・津波な どによる重大な放射能事故を回避するため、工場の移転が必要と考える。貴社の見解を明らかに されたい。

 

  約1時間余の申し入れの中で、対応した平井友雄広報部長は、「現在、原因究明をおこなっている。10日以内に事故原因と対策を国に報告し、それをホームページで公表する」と回答しました。

 参加者は、「放射能事故の重大性の自覚を持ってほしい」「再発防止に万全を期してほしい」「横須賀市久里浜が、工場立地のとって妥当なのか検討する必要があるのではないか」などについて会社に求めました。

 【申し入れ文は、資料のページにあります。ご覧ください。】